2017.12.28木曜日

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コラムcolumn

初の実写映画化! 世界190カ国から愛される「鋼の錬金術師」に込められた、“奥深い物語”とは?

"錬金術"と呼ばれるちょっと不思議な技術で発展してきた世界を舞台に、主人公であるエドとアルのエルリック兄弟が、失ってしまったものを取り戻す旅を描いたコミックス「鋼の錬金術師」。全世界でシリーズ累計発行部数7000万部超の大ベストセラーとなったこの作品は、二度TVアニメ化されています。 最初のアニメシリーズでは原作のキャラクターや設定を活かしつつ、終盤はTVアニメオリジナルのストーリーが進行し、多くのファンを獲得。後の劇場版でひとまずの完結を迎えました。その後、原作コミックスに忠実なストーリーで新TVアニメシリーズが放映され大ヒット。新たなファンも獲得し「ハガレン」旋風も巻き起こしたほど。 そしてついに最新の映像技術で実写化! この映画は全米、ヨーロッパを含む世界190カ国以上への公開が決定。アニメも含めた日本映画史上最大規模となり、世界中を巻き込む“現象”となっています! そこで、改めて「ハガレン」のストーリーや世界観をご紹介。奥深い物語性を知ることで、アニメも実写も“深く”楽しめます!

「ザ・サークル」
「鋼の錬金術師」
12月1日(金)全国ロードショー 配給:ワーナー・ブラザース映画
©2017 荒川弘/SQUARE ENIX ©2017映画「鋼の錬金術師」製作委員会

ファンタジックかつ、シビア! 誰もが魅了される骨太のストーリー

「ハガレン」の舞台となるのは、あらゆる物質を新たなものに作り替える“錬金術”と呼ばれる科学が発達している世界。主人公のエドワード(エド)・エルリックは弟のアルフォンス(アル)・エルリックと共に、幼い頃に錬金術を使い、亡くなった母親を甦らせようとしました。しかし、彼らが作りだしたものは人の形を成してなく、母と呼べるものではなかったのです。さらに、“等価交換”と呼ばれる錬金術の基本条件により、エドは右腕と左足を、アルは身体全てを失うことに。 この、「何かを生み出したのなら同じものが失われなければならない」という“等価交換”という“錬金術”の容赦のないルールは、「ハガレン」の重要なポイントです。

さらに、物事の光と影をしっかりと見つめたシビアな部分も、「ハガレン」の魅力の一つ。 人の欲望やその犠牲となる存在(人造生命体)、自分の目的のためなら他人を犠牲にすることを厭わず、それを勝手な理屈で正当化する者。“錬金術”により救われる者、“等価交換”のルールにより悲劇として終わるエピソードなどなど、妙にリアルなストーリー。 それが、日本・海外問わず、多くのファンを獲得した理由でしょう。

エドとアルは失った身体を取り戻すため、その鍵となる「賢者の石」を探す旅に出ます。その旅路での数々の経験により得た「人間的成長」、「兄弟の絆」そして「多くの大切な仲間たち」により、彼らは“等価交換”の真の意味を理解していきます。 果たして目的を達することができるのか? それは作品を観てのお楽しみです。

味方はもちろん、敵も魅力的! 個性的なキャラクターたちが登場

弟のためにオートメイルと呼ばれる鋼の義肢をつけ、血のにじむような努力を重ねて“鋼の錬金術師”と呼ばれる国家錬金術師になったエドと、右腕を犠牲にしてまで、自分の魂を錬成してくれた兄を支えようと、鎧の姿で奮闘するアル。 主人公二人の絆にも心動かされますが、彼らを廻るサブキャラクターも魅力的です。

エルリック兄弟の幼なじみで、エドの機械鎧技師である少女・ウィンリィや大人の魅力が光る国家錬金術師のマスタング大佐など、エルリック兄弟の味方はもちろん、“賢者の石”を狙い、暗躍する敵・ホムンクルス(人造人間)たちも、さまざまなドラマを背負った存在としてしっかりと描いているために、バトルシーンはまさに魂と魂のぶつかり合い、観る者の心を揺さぶります。

アニメ化された「ハガレン」は、TV版も劇場版も見どころたっぷり!

大人気コミックが原作の「ハガレン」。 最初のアニメ化は2003年のTVシリーズ(全51話)です。2005年には「劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」が公開され、大ヒットを記録。 また、2009年には「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」(全64話)として、再度TVアニメ化。 2011年には劇場映画「鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星」が公開。脚本を「ホワイトアウト」「アマルフィ」などで有名な真保裕一が担当したことも、大きな話題となりました。

鋼の錬金術師
鋼の錬金術師
©荒川弘/スクウェアエニックス・毎日放送・アニプレックス・ボンズ・電通2003
劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者
劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者
© 荒川弘・HAGAREN THE MOVIE
鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST
鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST
© 荒川弘/鋼の錬金術師製作委員会・MBS
鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星
鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星
© 荒川弘/HAGAREN THE MOVIE 2011

実写版は、原作のイメージを忠実に再現した俳優陣の熱演&CG表現に注目!

「鋼の錬金術師」
「鋼の錬金術師」
©2017 荒川弘/SQUARE ENIX ©2017映画「鋼の錬金術師」製作委員会

12月1日公開の実写版では、各キャラクターのイメージにぴったりなキャスティングが話題を呼んでいます。 主人公・エド役を演じるHey!Say!JUMPの山田涼介を筆頭に、ウィンリィ役の本田翼、マスタング大佐役のディーン・フジオカという、日本を代表するスターが勢揃い。

山田涼介はエドを表現するために、髪の毛を金色に染めるほど役作りにこだわったようです。 情熱的で行動力のある前向きな少年としての顔を持つ一方で、人体錬成を試みた罪を背負う天才錬金術師といった役柄を、繊細に演じています。どこか陰のある表情やふとした仕草に、たちまち魅了されます!

余談ですが、2018年1月より放送開始のTVドラマ「もみ消して冬 ~わが家の問題なかったことに~」では、エリート一家の末っ子でもあるクールな刑事役で主演を果たすなど、ますます演技の幅を広げていく山田涼介の熱演は、見逃せません。

また、今回の実写化に大きな役割を果たしたのが、最新の3DCG技術。これまではコミックやアニメーションでしか描くことのできなかったアルの鎧やエドが槍を錬成するシーン、石獣とのバトルや“焰の錬金術師”ことマスタング大佐が放つ炎の表現は、まさに圧巻です。

まとめ

失われた体を取り戻すための旅を続ける中で、さまざまな人々と出会い、成長していくエドとアルの兄弟。二人の冒険を壮大なスケールで描くファンタジック・アクション「鋼の錬金術」は、原作コミックはもちろん、TVアニメ、劇場版アニメーションも世界各国で愛され続けています。 「しっかり心に残る映像が観たい!」「登場人物に共感できるような奥深い物語を探していた!」という方ならば、「ハガレン」は忘れられない作品のひとつになるはずです。

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