2017.12.28木曜日

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コラムcolumn

2年ぶりの新作映画に注目! 舞台めぐりも盛り上がるアニメ・シリーズ「ガールズ&パンツァー」は、なぜここまでの熱狂を呼ぶのか!?

「ガールズ&パンツァー 最終章 第1話」
「ガールズ&パンツァー 最終章 第1話」
12月9日(土)劇場上映 配給:ショウゲート
© GIRLS und PANZER Finale Projekt

伝統的な武道・競技としての“戦車道”をたしなむ女子高生たちを描く青春学園アニメ「ガールズ&パンツァー」。略して「ガルパン」。 2012年に放映スタートしたTVアニメ版が大ヒットし、翌年OVAが、そして2015年には劇場版アニメーションが公開。さらには作品の舞台となった茨城県大洗町に多くのファンが訪れたことで新聞(全国紙)など複数のメディアに取り上げられ、大きな話題となりました。 その最終章と銘打った全6話からなる劇場版アニメーション第1話が公開中です!

TVシリーズ全12話や映画、OVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)などを通してファンが増加し、“ガルパンおじさん”などと呼ばれる熱狂的なファンも生み出した、その人気の秘密に迫ります!

戦車道、学園艦…。不思議な世界観の上で展開する王道の友情ドラマ

ガールズ&パンツァー
ガールズ&パンツァー
© GIRLS und PANZER Projekt

「ガールズ&パンツァー」は、“戦車道”という不思議な芸道がテーマ。 この戦車道とは、戦車同士の戦いを通して、己の心技体を磨く武芸で「ガルパン」の世界では、茶道、華道、書道と同じように婦女子のたしなみとされ、世界的に各学校(中学校からはては大学まで)で選択授業のひとつとして取り入れられているほどにメジャー、という設定です。

数台の戦車でチームを組み、旗を立てた大将車を走行不能にするフラッグ戦。相手チームの戦車を殲滅した方が勝ちという殲滅戦のルールのもとで行われる戦車道ですが、使用される戦車はコックピットがカーボンコーティングされ、基本的には安全です。 地面が削れ、戦車が横転するほどの大迫力バトルが展開しても、誰も大怪我や死ぬこともほとんど無い…という“設定”なんです。

そして、主人公たちが学園生活をおくり、普段暮らしているのは、“学園艦”と呼ばれる巨大な空母の上。その“学園艦”は通常時はそれぞれの国の近海を航行しているため、学校以外の住宅地、商店、なんとコンビニまでもが船の甲板に形成されています。母港(主人公たちの学園艦の場合は大洗港)に寄港するのは物資補給、メンテナンスのためだけです。

日本に有りながら何故かイギリスやアメリカ、ソ連など、世界各国の特色を反映した艦船も存在します。それら学園艦にある各学校の戦車道チームと、主人公が所属する県立大洗女子学園高校の戦車道チームが、熱いバトルを繰り広げていきます。

このようにちょっと不思議な世界観と、努力・根性・友情というテーマが融合しているのが、「ガルパン」の魅力なんです。

総勢70人&40車両以上! 多彩すぎる「女の子たち&戦車」

ガールズ&パンツァー
ガールズ&パンツァー
© GIRLS und PANZER Projekt

「ガルパン」最大の魅力と言えるのがタイトルにもある「女の子たち」と「戦車」。 主人公・西住みほをはじめ、「ガルパン」には個性派のキャラクターが数多く登場します。主人公が通っている高校の戦車道チームだけでも、総勢30名。試合で戦うライバル校や、主人公とそのチームメイトの家族などを含めると70名近くというものすごい数に。最終章ではさらに増えることになるでしょう。

「そんなに大勢のキャラクターが登場して大丈夫? ゴチャゴチャしない?…」 と思われるかもしれませんが、ご安心ください!  「ガルパン」に登場する女子高生たちは、視聴者の記憶にしっかりと刻みつけられてしまうほどの個性の持ち主ばかりなんです。

特に主人公が所属する県立大洗女子学園戦車道チームには、衣装が特徴的な歴史大好き女子(いわゆる歴女)など、見た目にもインパクト大な女の子たちばかり。TVシリーズを見続けていれば、きっとお気に入りのキャラクターがみつかるはずです。

登場する女子キャラクターほぼ全員に、出身地と誕生日が設定されています。 そして作品の舞台となった茨城県大洗町では、1年を通して各キャラクターの誕生日に「生誕祭」と称した町主導のイベントが開催されます。たとえその日が平日でも、驚くほど多くのファンが好きなキャラクターのために全国から集結しています!

そして、忘れてはいけないのが女子高生たちが乗り込む戦車。 第一次・第二次世界大戦で活躍したドイツのIV号戦車D型、日本の八九式など、世界各国の戦車が多数登場します。砲弾発射の反動なども忠実に再現し、スタッフのこだわりぶりも見逃せない&聞き逃せないところ。 その一方で、日本製戦車とドイツ製戦車の激突といった史実では観られなかった戦いを描くなど、ミリタリーファンにはたまらない迫力のバトルシーンも展開されます。 このリアルとファンタジーの絶妙なバランスが、従来のアニメファン以外も巻き込み熱狂的なムーブメントを生んだ、大きな理由なのです。

それに加え、戦車戦シーンのバックで流れる音楽にも、ぜひ注目していただきたいところ。 いわゆるオーケーストラによる行進曲なのですが、それぞれのチームのモチーフとなった国の有名なマーチや、オリジナルのどこかユーモラスで可愛らしい印象の曲で「ガルパン」の世界観を的確に表現しています。 この楽曲はファンの間でも高い評価を受けていて、東京フィルハーモニー交響楽団の演奏によるコンサートも開催されているほど。 実は、密かに他のテレビ番組などのBGMにも使われていたりするので「あ、この曲、聞いたことがある!」と思うかも知れません。

舞台となった大洗町もアニメ化効果で大賑わい

「ガルパン」と言えば、茨城県大洗町は切っても切れない関係。 鹿島臨海鉄道・大洗駅や大洗マリンタワーに商店街、地元では評判のトンカツ屋さんといった実在するスポットが多数登場します。さらに当事者に許可を得て、試合中に旅館に戦車が突っ込み壊してしまう、なんてシーンも。そんなダイナミックな戦車による市街戦もみどころです。

大洗はもともと、海水浴場などのある観光地としてにぎわっていましたが、「ガルパン」の舞台となったことで再び注目を集めました。 「アニメに登場するあの場所へ行ってみたい!」といういわゆる“聖地巡礼”に、ファンたちが大洗町へ足を運び続け、東日本大震災の影響などもあり人通りもまばらだった商店街も、今では土日以外もガルパンファンによってにぎわいをみせています。なんと「ガルパン」がきっかけで移住してしまった人もいるほど!

また、作品とタイアップしている町のイベントの中でも「大洗あんこう祭」や「大洗春祭海楽フェスタ」などは、メイン声優たちのトークショーなどが行われるようになってから、来場者が激増。2017年11月19日に開催された「大洗あんこう祭2017」は、主催者発表で13万人が来町したとのことで、その勢いは「最終章」の公開とあわせ、ますます加速しているようです。

最新作となる「最終章」で描かれる物語とは?

全12話のTVシリーズからはじまった「ガルパン」は、戦車道の名門・西住流本家の次女、西住みほが、試合中の事故をきっかけに、戦車道を辞め、「戦車道が必修選択科目にない学校に行きたい」という一心で、地元の熊本から県立大洗女子学園に転校してくるところから物語がスタート。 しかし、「戦車道の名門・西住家」出身ということを知った生徒会から、なかば強制的に戦車道を選択させられることに。そして、彼女が4人の友達をはじめとする大洗女子学園戦車道チームを結成し、第63回戦車道全国高校生大会に参加。紆余曲折がありながらも見事、優勝を果たすまでを描きます。

OVAの「ガールズ&パンツァー これが本当のアンツィオ戦です!」は、TVシリーズ第7話「次はアンツィオです!」のラストでわずか数十秒に省略されてしまった、アンツィオ高校との戦いをしっかり描いたもの。バトルシーンも面白いのですが、登場するイタリア料理がとても美味しそうです。このOVAに登場する「鉄板ナポリタン」は実際に大洗町で食すことができます。

映画「ガールズ&パンツァー 劇場版」(2015年)は、学校の存続を賭けた大洗女子学園チームと、彼女たちの危機を知り駆けつけたライバル校面々をメインとしたオールスターメンバーが、強敵である大学選抜チームと激闘を繰り広げます。 そして、12/9(土)より第1話が劇場公開された「ガールズ&パンツァー 最終章」では、「ガールズ&パンツァー 劇場版」に続く物語が描かれます。 BC自由学園の戦車道チームや謎の新キャラクターなど、この最終章で初登場のキャラクターも。

また、最終章公開に合わせて、TVシリーズとOVA「これが本当のアンツィオ戦です!」の計4時間を約2時間にギュギュっと凝縮した、「ガールズ&パンツァー 第63回戦車道全国高校生大会 総集編」も制作されたりと、熱狂はさらに続いています。

まとめ

「女子高生」と「戦車」という、ミスマッチな要素を“戦車道”というアクロバティックな設定で見事に融合させ、熱い青春学園ドラマを描くことに成功した「ガールズ&パンツァー」。舞台となった大洗町との見事なコラボレーションや、ファン達の熱狂という最強のバックアップにより、TV放映5周年を迎えた今も、その人気は一向に衰えることを知りません。 「キャラクター」に萌えるファン、「戦車」に燃えるファン、登場人物たちが紡ぐ友情物語に共感し、彼女たちの頑張りに勇気をもらう女性ファン。そして「ガルパンはいいぞ!」という迷セリフを生み出した「ガルパンおじさん」と呼ばれる高年齢層のファン。そんな人たちを魅了し続ける話題の「ガルパン」の世界に、はまってみては?

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