2018.02.22木曜日

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コラムcolumn

(この記事は2018年1月31日に執筆されたものです。)
プライムタイムで続編が実現! 名脇役が集結した「バイプレイヤーズ」がウケる、本当の理由!?

「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」
「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」
毎週水曜 夜9時54分~10時48分放送
©「バイプレイヤーズ2018」製作委員会

2017年の1月クールで放送された深夜ドラマ「バイプレイヤーズ」(テレビ東京)。その新シリーズが「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」として2月7日より放送スタート。早くも続編が放送されるほど、「バイプレイヤーズ」が人気を集める理由を探ります。

パワーアップした続編では、バイプレたちが“テレ東の朝ドラ”で共演!?

映画やドラマなどで活躍する名脇役を指す、“バイプレイヤー”。日本を代表する名バイプレイヤーとして知られる、遠藤憲一、大杉漣、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、光石研。 2017年、テレビ東京で深夜に放送されたドラマ「バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~」は、そんな6人の奇跡の顔合わせが実現し、大きな話題を呼びました。 それぞれに共演経験はありながらも、このメンバーが一堂にそろう作品は初めて。 しかも、それぞれが本人役で出演し、シェアハウスで共同生活を送るという“おじさんのテラスハウス”的な内容が大ウケ。 分担して家事をこなし、ゴミ出しじゃんけんで白熱したり、ささいなことで小競り合いを始めたりと、渋いおじさんたちのわちゃわちゃが、“かわいい”“萌える”と視聴者の心をつかみました。

そして、新作「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」は、スケジュールの都合で寺島進が不参加となってはいるものの、深夜30分の連続ドラマから、プライムタイム(19時~23時台)での1時間連ドラとしてパワーアップ!内容的にも、バイプレイヤー5人の愛すべき“ゆるシブ感”はそのままに、“テレビ東京が新たに始めた朝ドラ”や“無人島でのサバイバル生活”といった、新たなステージで展開します。さらに、前作に引き続き、名バイプレイヤーのもとに集う主役級ゲストがとにかく豪華!

そんな新作への期待も高めるべく、前作を振り返り、「バイプレイヤーズ」の魅力を解剖します!

どこからフィクションでどこまでリアル? フェイクドキュメンタリー

遠藤憲一と松重豊が共演NG!? 光石研と滝藤賢一が不倫!? …というのは、あくまでドラマの中のお話。

実名で登場しているだけに、まるで本当のことのように思えますが、あくまでフィクション。 同じくテレビ東京で放送されていた「山田孝之の東京都北区赤羽」(2015年)、「山田孝之のカンヌ映画祭」(2017年)が、まさに同じようなフェイクドキュメンタリー(モキュメンタリーともいう)。 俳優·山田孝之が突然赤羽で暮らし始めたり、カンヌを目指したり、嘘と現実が交錯する展開についつい惑わされてしまうのがおもしろいですよね。

世間が持つイメージから離れすぎない程度に、それぞれの個性をデフォルメしてキャラクターが作られ、ストーリーもしっかりと作り込まれている「バイプレイヤーズ」。

と言いつつ、リアルなネタをさりげなく差し込んでくるので、映画·ドラマ好きを「おっ!」とさせてくれるんです。

例えば、第一話の冒頭、朝食を食べながら6人がそれぞれの仕事の話で盛り上がっています。 そんな中、「こないだね、総理大臣やったらゴジラに殺されたんだよ」と話す大杉漣。 いきなりの映画「シン·ゴジラ」(2016年)ネタのぶっこみに、ワクワク。

別の回では、ゲストで登場した俳優·荒川良々に対して、「荒川くん、お久しぶり。“重版”以来だっけ?」と声をかける松重豊。 “重版”とは、松重豊と荒川良々が実際に、コミック雑誌編集部の編集長と編集部員役で共演したドラマ「重版出来!」(TBS·2016年)のこと。

同じように、大杉漣の共演相手として女優·志田未来が登場する場面では、「『レンタル救世主』以来だもんね」と、実際の共演作品の名前を口にします。

さらには、女優·夏川結衣の家におじゃました遠藤憲一と松重豊。 彼女が日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞した映画「孤高のメス」(2010年)の話をするんですが、この作品、松重豊も出演しているんです。 が、覚えていないらしい遠藤憲一に「出てた?」と言われ、ちょっとふてくされる(すねる?)松重豊がかわいいのでチェックを。

新作でも、ふとしたセリフなど、細かいところまで意識してみると、いろいろな発見ができると思いますよ。

さらに、各回の本編終了後には、6人がガチ飲みしながら話す“バイプレトーク”というボーナストラック的なコーナーも。 撮影の裏話や名優の伝説的なエピソードなど、レアな話が聞けるほか、ノリで小日向文世に電話をかけたり、メンバーの誕生日をお祝いしたり、本編以上に素の彼らが無邪気でかわいすぎ。 ここがリアルなことで、フィクションとの境がまたちょっとぼやけてきて、楽しいんです。

バイプレイヤーズを支えるのが、主役級の超豪華キャストたち!

これだけの名脇役が集結するだけでもスゴイことですが、ゲスト俳優がまた豪華! そもそも、6人が共同生活をすることになったきっかけが、主演·役所広司+6人で「七人の侍」をリメイクするという企画が舞い込んだこと。 クランクインまでの3か月、絆を深めるために共同生活をすることが出演の条件だったのです。 つまり役所広司というビッグネームが、初回から登場。 役所広司が自ら提案したという、九州弁での光石研とのやり取りは、新鮮ですよ。

そのほか、池松壮亮や野村周平、岡田将生、大森南朋など、そうそうたる人気俳優たちが名脇役のドラマを盛り立てます。

もちろん新作でも、引き続き豪華キャストがゲスト出演。

今回バイプレイヤーズの5人は、テレビ東京が新たにスタートさせる朝ドラ「しまっこさん」で共演することになります。 その「しまっこさん」に出演するのが、ヒロイン役の本田望結をはじめ、吉田羊、小日向文世、そして前作に続いて岡田将生、役所広司などなど、劇中ドラマとしては驚くべきゴージャス感。 さらにここへ5人が加わるとなれば、本物の朝ドラでもおかしくないキャスティングですよね。

テレ東の自虐やパロディなど、ツッコミたくなる小ネタも満載

そのほか、細かく散りばめられた小ネタの数々にニヤリ。

名脇役ではありつつ、松重豊は「孤独のグルメ」シリーズ(テレビ東京·2012年~)、遠藤憲一は連ドラ初主演を務めた「湯けむりスナイパー」シリーズ(テレビ東京·2009年~2012年)など、それぞれ主演作だってあります。

前作では、寺島進が代表して、「俺もみんなも主役やってるよ?松重だって遠藤だって」と主張する場面が登場します。 それに対して、光石研が「テレ東だろ」とバッサリ。 こういうテレ東の自虐スタンス、最高です。 新作でもきっちりと受け継がれ、むしろ自虐に磨きがかかっていますのでお楽しみに。

また、随所にパロディネタも盛り込まれています。 例えば、松重豊と遠藤憲一がW主演を務めることになったドラマが、「相方」。 既視感のあるタイトルに「もしや…」と思っていると、フライトジャケットや紅茶といった、わかりやすい「相棒」オマージュアイテムが登場します。 この大胆さ、嫌いじゃないです。

ほかにも、フジテレビで放送されていた「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」(2016年)を彷彿とさせるドラマタイトルや、ディーン·フジオカを思わせる名前の俳優が登場したりと、なかなかのやりたい放題。

見ている人につっこませる気満々で、これでもかとネタを放り込んでくる姿勢がステキです。 楽しませる以前に、出演者や制作スタッフみんなが楽しんで作っているんだろうなぁというのを感じられるのは、見ていて心地いい! ここまでウケる本当の理由は、こんなところににあるのかもしれませんね。

まとめ

日本の映画·ドラマには欠かせない6人のバイプレイヤー(寺島進の不参加は本当に残念!)。フェイクとはわかっていても、彼らの「素」をのぞき見ている感覚になれるのは、この作品の大きな魅力です。実際バイプレトークは素ですし、本編でも、相手の芝居にガチで笑っちゃっている一瞬とかもあり、最高に萌えます。続編でも、前作同様、放送中からSNSが盛り上がりそうで、そんな双方向コミュニケーションにも、期待大です!

「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」に出演されていた俳優・大杉漣さんが2018年2月21日(水)にご逝去されました。謹んでご冥福をお祈りいたします。

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