2018.03.28水曜日

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コラムcolumn

家族の絆、友情。ディズニー/ピクサー作品はいつだって、人生に大切なことを教えてくれる

「ダウンサイズ」
「リメンバー・ミー」
2018年3月16日(金) 公開 配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

アカデミー賞長編アニメーション賞&主題歌賞受賞という、うれしい報せが届いたディズニー/ピクサー最新作「リメンバー・ミー」。ワクワクする冒険ストーリーに、心を打つ音楽、美しい映像など、ディズニー/ピクサーの魅力がたっぷり詰まった新たな傑作の誕生です!

カラフルな“死者の国”を舞台に“家族の絆”を描く冒険ファンタジー

「トイ・ストーリー」シリーズ(1995年~)ではおもちゃの世界、「モンスターズ・インク」シリーズ(2001年、2013年)ではモンスターの世界など、ディズニー/ピクサー作品はこれまで、誰も見たことがないユニークな世界を舞台に描いてきました。

そして、「リメンバー・ミー」の舞台となっているのが、陽気でカラフルな“死者の国”。

物語の主人公は、音楽を禁じる家族と、ミュージシャンになる夢に揺れる、ギターの天才少年ミゲル。先祖の魂を迎えるお祭り“死者の日”の夜、伝説のミュージシャン・デラクルスの霊廟でギターを奏でた瞬間、先祖たちが暮らす“死者の国”に迷い込んでしまいます。日の出までに元の世界に戻らないと、体が消えてしまうミゲル。そんな彼に手を差し伸べたのは、家族にもう一度会いたいと願う、陽気だけど孤独なガイコツ・ヘクター。やがて2人は、ミゲルが大好きな曲『リメンバー・ミー』をきっかけに、ミゲルの家族の驚くべき秘密を知ることに。

作品においても大きな役割を担う楽曲『リメンバー・ミー』は、映画「アナと雪の女王」(2013年)の主題歌『レット・イット・ゴー』でアカデミー賞歌曲賞を受賞したクリステン・アンダーソン=ロペス&ロバート・ロペスが作詞・作曲を担当。 「いつまでも愛する人々に覚えていて欲しい」と願うメッセージに、胸を打たれます。

全編通して豊かな色彩で彩られる本作の中でも、ミゲルが初めて目にした瞬間息を飲んだように、“死者の国”の美しさは目を見張ります。 カラフルな建築物が林立する巨大都市に、トロリー、ゴンドラと、まさに壮大なテーマパーク。 さらに、家族に会える“死者の日”は死者にとっては最高に楽しい日なだけに、花火が打ち上がったり、コンサートが開かれたりと、お祭りムードに沸き上がっています。 行ってみたいと思うと同時に、今は亡き大切な人が、こんな陽気な場所で楽しく暮らしていると思えたら、何だかじんと来てしまいます。

しかし一方で、死者の国には、生きている人から忘れられると“死者の国”からも存在が消えてしまうという切ないルールがあります。 その“二度目の死”の危機にさらされているのが、ミゲルの相棒となるヘクター。

タイムリミットが迫る絶体絶命の2人の冒険にワクワクしながら、最後には、生死の垣根を超えた“何世代にもわたる家族の絆”に涙腺崩壊は確実です。

子供も大人も虜にする、ディズニー/ピクサー作品の魅力とは?

1986年のスタジオ設立から30年超。世界初のフルCG長編アニメーション映画「トイ・ストーリー」(1995年)にはじまり、「モンスターズ・インク」(2001年)、日本でのディズニー/ピクサー歴代興収No.1を誇る「ファインディング・ニモ」(2003年)など、ディズニー/ピクサー作品は多くの人々から愛され続けています。

しかも、新作が公開されるたびに「最高傑作」が更新され、これまで「トイ・ストーリー3」が特にお気に入りだった筆者も、このたび「リメンバー・ミー」に更新されそうな予感大です。

なぜ、ディズニー/ピクサー作品は多くの人を虜にしてしまうのでしょうか?

「リメンバー・ミー」で描かれた“死者の国”のように、最高技術を駆使した、目を見張るような映像もその理由の一つ。太古の時代を舞台にした「アーロと少年」(2015年)では圧倒的な大自然を、美しい海の世界を舞台にした「ファインディング・ドリー」(2016年)では水や反射する光までをもリアルに表現した、実写と見紛う映像には度肝を抜かれます。

しかし、映像以上に重要なのは、印象的で魅力的なキャラクター、独創的なストーリー、そしてファンタジックでありながらも真実味がある世界観です。人間以外のキャラクターが多いため、見る前は「魚やおもちゃに感情移入はできないでしょ」と思いがちですが、見れば一瞬にしてその考えは覆されます。

例えば、「ファインディング・ニモ」の1年後を舞台にした続編「ファインディング・ドリー」。主人公である、忘れん坊のナンヨウハギ・ドリーが、ただ一つ忘れなかった“家族の思い出”を頼りに、家族と再会を果たすため冒険へと繰り出します。その冒険の途中、視力が弱く泳ぐのが苦手なジンベエザメのデスティニーや、自分に自信のないシロイルカのベイリーなど、個性的なキャラクターが多数登場。ドリーをはじめ、自分自身にそれぞれ問題を抱えている彼らは、冒険を通して少しずつ変わっていきます。彼らの姿を見て、人間誰しも持っている欠点も、それは個性であり、人と違う自分でも大丈夫なんだ、と思える勇気をもらえるんです。

また、ウッディやバズといったおなじみのキャラクターが活躍する「トイ・ストーリー」シリーズでは、3作を通しておもちゃと持ち主との絆、おもちゃ同士の友情が描かれます。特に、おもちゃの宿命とも言える、子供の成長による持ち主との別れ、という問題に直面する3作目「トイ・ストーリー3」(2010年)は涙なくしては見られません。彼らが選択するラストはもちろん、これまでどんな困難も力を合わせて乗り越えてきたウッディたちが、ある覚悟を決めて手を握り合うシーンは、何度見てもグッと来ます。他のディズニー/ピクサー作品でも描かれているように、お互いを“家族”と言い合えるほど強い友情が結べたら、こんな幸せなことはないですよね。

そして実は、筆者自身が「さすがに車の気持ちにはなれない…」という考えを覆されたのが「カーズ」シリーズ。“車が人間のように生活している世界”という、ディズニー/ピクサーの中でも群を抜いたユニークな世界観が魅力の作品です。「レースで勝つことが全て」と信じる自己中心的な若き天才レーサー、ライトニング・マックィーンが、迷い込んだ田舎町の住民たちと絆を結び成長する「カーズ」(2006年)。ワールド・グランプリ中に巻き込まれたスパイ戦と友情の絆を描いた「カーズ2」(2011年)。そして3作目「カーズ/クロスロード」(2017年)では、天才レーサーとして華々しく活躍してきたマックィーンが、新たな世代の台頭と大クラッシュによって、人生の岐路(=クロスロード)に立たされます。前2作ですっかりマックィーンが大好きになっていた筆者としては、彼のクラッシュは言葉を失うほどの衝撃でした。しかし、厳しい現実に向き合い、未来を信じる勇気を取り戻していくマックィーン。その姿から、誰しも経験する人生の岐路について、ポジティブなメッセージを受け取ることができるんです。

ディズニー/ピクサー作品に登場するキャラクターたちは、悩んだり迷ったりつまずいたりしながらも、奇跡を信じ、自分自身の道を切り開くため、家族や友達のため、前に進み続けます。彼らの活躍に心躍り、感情豊かな言動に笑い、根底に描かれる家族の絆、友情、愛に感動。魅力がぎっしり詰まったディズニー/ピクサー作品に、子供だけでなく大人までも夢中になってしまうのは当然ですね。

まとめ

「ウォーリー」(2008年)、「カールじいさんの空飛ぶ家」(2009年)、「メリダとおそろしの森」(2012年)、「インサイド・ヘッド」(2015年)など、まだまだおすすめしたい作品は挙げればきりがないほど。今後も、「Mr.インクレディブル」(2004年)の続編「インクレディブル・ファミリー」(8月1日公開)や、感動のラストを迎えたと思っていた「トイ・ストーリー」シリーズの新作(公開日未定)など、待ちきれない作品がめじろ押しです!

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