2018.04.26木曜日

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コラムcolumn

「いぬやしき」で悪役に初挑戦! アクションも繊細な芝居も絶品な、俳優・佐藤健

正義のセ
「いぬやしき」 2018年4月20日(金)より全国東宝系にて公開 配給:東宝
© 2018「いぬやしき」製作委員会 ©奥浩哉/講談社

2017年にアニメ化もされた同名コミックを、木梨憲武&佐藤健の共演で実写映画化した「いぬやしき」が4月20日から公開。4月2日から放送が始まったNHK連続テレビ小説「半分、青い。」とはまた違った、佐藤健のヒール(悪役)っぷりが、しびれます!

最強“じじい”VS高校生殺人鬼、決戦の舞台は新宿上空!

タイトルロールを担う主人公・犬屋敷(木梨憲武)は、会社でも家庭でも日々疎外され、しまいには末期ガンに罹患し余命宣告をされてしまった初老のサラリーマン。虚無感に襲われているのもつかの間、ある事故に巻き込まれたことから、犬屋敷は機械の体と人間を遥かに凌駕する力を手に入れます。

その力を使って人を救うことで、生きている実感を持ち始めていた犬屋敷。対して、同じ事故に遭遇し、自分が生きている人間であることを実感するために、手にした力を使って人を傷つけている高校生の獅子神(佐藤健)。

強大な力を持つことになった2人の、壮絶なバトルが始まります。

いぬやしき
「いぬやしき」
© 2018「いぬやしき」製作委員会 ©奥浩哉/講談社

「GANTZ」で知られる奥浩哉の同名コミックを原作に、「GANTZ」の実写映画(二部作共に2011年)を大ヒットに導いた佐藤信介監督がメガホンを執った、映画「いぬやしき」。新宿上空250mを音速で飛翔し、体内から驚異の武器を繰り出す2人の戦いを、最新VFXによる斬新な映像で表現した“新感覚バーチャルムービー”に仕上がっています。見慣れた新宿の高層ビルの間を自由自在にすり抜ける、そんな感覚を臨場感たっぷりに体感できます!

「俺が悪役で、じじいがヒーローか」。

獅子神のセリフが象徴するように、意外なキャラ設定が本作の魅力の一つ。実写化に際しては、犬屋敷を演じるのが16年ぶりの映画主演となる木梨憲武という、意表をついたキャスティングが絶妙ですが、今回は、初の悪役挑戦となった獅子神役の佐藤健に注目。

ためらいなく大量殺人を重ねる冷血さを持ちながらも、大切な人には深い愛情を示す獅子神。原作漫画を読んでいても、獅子神というキャラクターの複雑さ、つかみづらさに翻弄されたものですが、佐藤健が説得力のある獅子神を体現しています。

佐藤健のアクションなら「はずれなし」と思える信頼感

「いぬやしき」では、獅子神ならではの冷たい表情を崩さぬまま、壮絶なアクションを演じ切っている佐藤健。 公式プロフィールに“特技:ブレイクダンス”とあり、「仮面ライダー電王」(2007年~2008年)の劇中では見事なブレイクダンスを披露するなど、身体能力の高さはかねてから知られていました。

そんな卓越した身体能力を駆使して、これまで数々のアクションシーンをこなし、今や「佐藤健のアクションなら期待できる」と確信できるほどの存在となっています。

るろうに剣心
るろうに剣心
© 2012「るろうに剣心」製作委員会

代表的な作品といえば、主演を務めた、「るろうに剣心」(2012年)、「るろうに剣心 京都大火編」(2014年)、「るろうに剣心 伝説の最期編」(2014年)の全三部作。

言わずと知れた大ヒットコミックをもとにした映画で、かつて“人斬り抜刀斎”として恐れられた伝説の剣客・緋村剣心を、佐藤が演じています。数ある実写化作品のなかでも、完成度の高さが評価されていますが、特に絶賛されたのがアクションの“本気度”。

長回しでみせるアクションシーンは、手数が多く、目が追いつけないほどのスピード感が特徴的で、本当に斬り合っているような緊迫感にあふれています。その中には、壁を走ったり、壁を使って宙返りをしたりと、驚異的な身体能力なくして実現できないような技の数々も。それらを佐藤自らこなしているんですから、すごすぎます。計算し尽くされた動きを、軽やかかつ華やかにこなす姿は、カッコイイとしか言いようがありません。

一方で、戦っていない時の剣心は物腰が柔らかく、優しい笑顔で「ただいまでござる」なんて言うものですから、ギャップにもやられてしまうのです。

亜人
亜人
© 2017映画「亜人」製作委員会 ©桜井画門/講談社

また、人気漫画原作、佐藤健主演の映画「亜人」(2017年)でも、「るろうに剣心」のアクションチームが集結。命を繰り返す新人類、“亜人”。死んでもリセットして戦うことができるという設定を生かした、「るろうに剣心」とはまた違った新感覚なアクションもチェックしてみてください。

意外なところで、映画「バクマン。」(2015年)にもアクションシーンが。最高(佐藤健)と秋人(神木隆之介)の高校生漫画家コンビが、ライバルの新妻(染谷将太)と読者アンケート1位をかけて争う様を、まるで剣で戦うように表現しているんです。「るろうに剣心 京都大火編」、「るろうに剣心 伝説の最期編」では壮絶な戦いを演じた佐藤健と神木隆之介が、力を合わせてライバルに挑む姿は、なかなか興味深いものがあります。

感情をグラグラと揺さぶってくる、佐藤健の芝居の緻密さ

そんなアクションスターでありながら、リアルな感情をくみ取った繊細な芝居ができる、まさに“演技派”、“実力派”の看板に偽りなしの俳優・佐藤健。

かすかな心の機微をも、表情や目線、仕草などで表現してみせる佐藤健の芝居は、こちらの感情をこれでもかと揺さぶってきます。

2017年に公開された「8年越しの花嫁 奇跡の実話」では、意識不明に陥った婚約者の回復を信じ、待ち続ける主人公・尚志を好演。ふんわりと柔らかい、愛にあふれた表情が印象的で、「待つ」というよりも「ただ愛する人のそばにいたいからいる」という、純粋な思いと強さを感じさせます。

何者
何者
© 2016映画「何者」製作委員会
世界から猫が消えたなら
世界から猫が消えたなら
© 2016 映画「世界から猫が消えたなら」製作委員会

見返すのが怖いくらい胃をキリキリさせられるのが、映画「何者」(2016年)。佐藤健を主人公に、菅田将暉、有村架純、二階堂ふみ、岡田将生、そして山田孝之と言った若手実力派俳優たちが顔をそろえ、就活生たちのリアルな葛藤を描いています。

佐藤演じる拓人は、他人や物事を冷静に分析するような、本音をなかなか表に出さないタイプ。しかし、焦りや蔑み、イラつきが、顔のこわばりや目の動き、あるいは背中で表現され、ゾワゾワ。押さえていた感情が決壊した時の表情は、もう胸が苦しくてつらい…!

そして、「世界から猫が消えたなら」(2016年)には、まんまと泣かされます。本作で佐藤が演じているのは、余命わずかと宣告された主人公の“僕”と、僕の前に突然現れた“悪魔”。この世界から何か一つ消すことで、1日の命を与える…悪魔は、そう僕にささやきます。もし1日分の命と引き換えに、大切な思い出や人との関係が消えてしまうとしたら?人生において、かけがえのないものは何かを気付かせてくれる感動作です。別れた彼女や親友との関係の描写もいいですが、特にグッとくるのが、病気で亡くした母との日々を思い出す場面。佐藤健の泣き顔は、涙腺の破壊力がすごいです。(「何者」でも!)

また、面白いのが、一人二役を演じている僕と悪魔の対面シーン。容貌はほぼ同じなのに、悪魔は圧倒的に不気味な空気感をまとっているのがすごい。それよりなにより、佐藤健+猫の組み合わせは、かわいいがあふれすぎています。

まとめ

山田孝之主演・プロデュースによる話題作「ハード・コア」(2018年公開)、高橋一生と初共演を果たす「億男」(10月19日公開)など、今後待機している作品も気になるものばかり。「半分、青い。」の放送も始まり、しばらくはお茶の間で姿を拝めるというのもうれしいですね。初の悪役に続く、新たな“初”もどんどん見たいものです。

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