2018.11.09金曜日

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コラムcolumn

初の主演映画が公開! AKB48出身者の中でも際立つ、女優・川栄李奈の進化は見逃せない!

恋のしずく
「恋のしずく」
2018年10月20日(土)全国公開、10月13日(土)広島県先行公開 配給:ブロードメディア・スタジオ
©2018「恋のしずく」製作委員会

AKB48卒業後、話題の映画やドラマに次々と出演している川栄李奈(かわえい・りな)。初主演映画「恋のしずく」が10月20日に公開されるなど、躍進止まらぬ女優・川栄李奈の魅力を、しっかりとチェックしておきましょう!

川栄李奈演じるリケジョが出合った、日本酒造りと淡い恋

恋のしずく
恋のしずく
©2018「恋のしずく」製作委員会

兵庫県の灘、京都府の伏見と並び、“日本三大酒処”の一つとして知られる広島県の東広島市・西条を舞台に、幻の日本酒を巡る出会いと別れを描いた、映画「恋のしずく」。

本作が映画初主演となる川栄李奈が演じるのは、東京の農大でワインソムリエを目指す“リケジョ”の詩織。日本酒嫌いでもある詩織の実習先が、意に反して西条にある日本酒の酒蔵に決まったことが物語の始まり。蔵元の輝義(大杉漣)と折り合いの悪い息子・莞爾(小野塚勇人)や、米農家の娘・美咲(宮地真緒)、杜氏の坪島(小市慢太郎)たちとの出会いを通じて、次第に詩織は日本酒や酒造りの魅力に引き込まれていき、莞爾に対してほのかな恋心も芽生え始めます。

苦手意識を解消し、新たな気持ちで酒造りに取り組む詩織をまっすぐに演じている川栄李奈。その自然体の演技は、詩織の成長を素直に応援したいと思わせてくれます。そして、恋に奥手な詩織の恋模様も描かれますが、クライマックスで莞爾に対して見せる詩織の表情には、ドキリとさせられます。

また、名優・大杉漣の遺作でもある本作。大杉漣が演じる蔵元は、跡を継がない息子に対して厳しくあたりますが、日本酒嫌いを隠さない詩織に対しては優しく穏やかに向き合ってくれます。そして、心臓に病を抱え、自身の死期を悟ったようにつぶやく言葉の一つ一つ、特に、杜氏の坪島と2人で酒を酌み交わすシーンには、キュッと胸が締め付けられます。

ドラマで見せる川栄李奈の自然体な演技が話題

「芝居がしたい」という思いを持って2015年にAKB48を卒業し、同年に上演された主演舞台「AZUMI 幕末編」で激しい殺陣もこなす高い演技力が注目された川栄李奈。以降、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK・2016年)をはじめ、ドラマや映画に立て続けに出演し、女優としてめざましい活躍をみせています。

AKB48出身と知らず、女優として初めて彼女を認知した、という人も多いのではないでしょうか。

2019年には、宮藤官九郎が脚本を務める「いだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~」(NHK)で大河ドラマに初出演を果たしますが、川栄はAKB48在籍中に出演した、クドカン脚本のドラマ「ごめんね青春!」(TBS・2014年)でも一躍注目を集めました。第一話で川栄演じる女生徒が男子にブチ切れるシーンがあり、その演技がリアルだとネットで絶賛されたのです。

綾野剛主演のドラマ「フランケンシュタインの恋」(日本テレビ・2017年)で演じた人情に篤い元ヤンの大工・美琴役もそうですが、ヤンチャさとかわいらしさが同居した役柄がとにかくハマる! 第3話にゲスト出演した、同じく綾野剛主演のドラマ「コウノドリ」(TBS・2017年)でも、「無痛分娩、超神」など発言はチャラついていますが、周りから吹き込まれる迷信に振り回され、子供のために右往左往する妊婦役を、魅力的に演じています。

僕たちがやりました 全10話
僕たちがやりました 全10話
©金城宗幸、荒木光/講談社/カンテレ

勝ち気でヤンチャな役がハマる一方、ドラマ「僕たちがやりました」(関西テレビ・2017年)で演じた“エロかわ”なキャラクターもまた愛らしい。ほんのイタズラ心から大事件を起こしてしまった若者たちの一人、伊佐美(間宮祥太朗)の彼女・今宵を演じている川栄。今宵にとって彼氏の友達にあたる主人公・トビオ(窪田正孝)を家にかくまう第5話をはじめ、セクシーシーンにも大胆に挑戦しています。巨乳でエロかわ、ちょっと抜けたところもある天然キャラでありながら、意外と家庭的という、男子がほっとかない女子を体現していて、「こういう子いたなぁ」と妙に感心してしまいました。

また、AKB48時代の川栄といえば、「めちゃイケ」で“センターバカ”の称号を授かったおバカキャラで有名。それを知っていると、ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」(関西テレビ・2018年)で演じる頭脳明晰な新人ケースワーカー、という役のギャップがまた楽しい。第7話が川栄演じるキャラのメイン回になるので、そのなりきり力を堪能してください。

映画の中に残す、脇役・川栄李奈のインパクト

デスノートLight up the NEW world
デスノートLight up the NEW world
©大場つぐみ・小畑健/集英社 ©️ 2016「DEATH NOTE」FILM PARTNERS
亜人
亜人
©2017映画「亜人」製作委員会 ©桜井画門/講談社
嘘を愛する女
嘘を愛する女
©2018「嘘を愛する女」製作委員会

どこかにいそうな“普通の女の子”をリアルに演じられることは、女優・川栄李奈の大きな強みですが、「デスノート Light up the NEW world」(2016年)を筆頭に、映画では強烈なインパクトを残す役に起用されています。

「デスノート」と言えば、「名前を書かれた人間は死ぬ」という設定で描かれた大ヒット漫画で、2006年には2部作で映画化、2015年にはドラマ化もされた、日本を代表する作品の一つ。映画版の10年後を舞台にした続編「デスノート Light up the NEW world」で川栄が演じているのは、いわば“史上最悪のデスノート所有者”。藤原竜也が演じていた前作の主人公・夜神月は、自分なりの正義を持ってデスノートを使っていましたが、彼女は渋谷の街を歩きながら、すれ違う人々を無差別に死に追いやっていきます。一見普通の女の子ですが、ニヤリと笑う表情には狂気がにじみ、バタバタと人が倒れていく地獄のような描写と共に、観客を作品に引き込むには十分なオープニングシーンを彩っています。

「死んでも命を繰り返す新人類」という、これまた斬新な世界観が展開する映画「亜人」(2017年)では、高いアクション能力を披露。約40cmの身長差がある俳優・城田優を相手にしたバトルシーンでは、小柄な体型を生かして足元で動き回ったり背中に飛び乗ったり、さらには関節技を決めたりと、インパクトのある肉弾戦を繰り広げています。また、ラブコメ映画「センセイ君主」(2018年)では親友役として共演している浜辺美波との、まったくイメージの異なる役での絡みにも注目です。

長澤まさみと高橋一生の共演が話題を呼んだ映画「嘘を愛する女」(2018年)では、物語を動かす重要な役回りに。バイト先の常連客である桔平(高橋一生)を一方的に思うがあまり、ストーカーまがいの行動をしてしまうというキャラクターで、その言動は桔平の恋人・由加利(長澤まさみ)をいくどとなく挑発。その言動の憎たらしさが見事で、女同士のバトルにヒヤヒヤさせてくれます。身にまとうゴスロリファッションも似合っていて、そのかわいらしい見た目で、吉田鋼太郎扮する探偵に繰り出す回し蹴りが鮮やかなので、見逃さないように。

いずれも主役を引き立てる脇役ではありながらも、自身の見せ場ではきちんと印象を残す、存在感はさすがです。「恋のしずく」に続く主演映画が今後見られるといいですね。

まとめ

適応力や瞬発力といった元々のポテンシャルに加え、脇役として着実に実力を積んできた川栄李奈。彼女の演技は、一つ一つの芝居をとにかく楽しんでいるんだろうな、と思えるポジティブさがあり、見ていてなんだか気持ちがいい。また、さまざまな役を演じていく中で、どんどん新しいものを吸収しているのが分かるので、次はどんな川栄李奈が見られるのか、期待してしまうんですよね。

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