2012.02.08金曜日

このエントリーをはてなブックマークに追加

コラムcolumn

山田孝之が逸材と絶賛! どんな役柄でもくみ取れる、新進女優・清原果耶の圧倒的な表現力

デイアンドナイト
「デイアンドナイト」2019年1月19日(土)秋田県先行公開/1月26日(土)全国公開
配給:日活 ©2019「デイアンドナイト」製作委員会.

俳優・山田孝之が裏方に徹し、初の全面プロデュースに挑んだ映画「デイアンドナイト」が1月26日から全国公開。本作の鍵を握るヒロイン役をオーディションでつかんだのは、主演ドラマ「透明なゆりかご」での好演も記憶に新しい、女優・清原果耶(きよはら・かや)。山田孝之がその表現力にほれ込んだという、若き才能・清原果耶とは?

清原果耶がヒロイン&主題歌を担当! “善と悪”を問う重厚ドラマ

デイアンドナイト
「デイアンドナイト」
©2019「デイアンドナイト」製作委員会.

企画・原案も手掛けた俳優・阿部進之介が主演を務め、山田孝之がプロデューサーに専念して脚本開発から資金調達、ロケハン、撮影現場でのケアまで行ったという、映画「デイアンドナイト」。“善と悪”という重厚なテーマを問いかける、完全オリジナル作品です。

舞台は、海岸沿いに風車が並ぶ地方の街。父親の自殺をきっかけに故郷へ戻った明石(阿部進之介)は、父を死に追いやった真相を探り始めます。そんな明石の前に現れたのが、児童養護施設のオーナーを務め、父親同然で養う孤児たちのためには犯罪も厭わないという北村(安藤政信)。その道徳観に違和感を抱きながらも、北村に魅せられていく明石は、昼は施設、夜は犯罪業を手伝うことに。一方で、施設で暮らす孤独な少女・奈々(清原果耶)は明石に心を開き、彼を案じますが…。

「愛する家族のいのちが奪われたとしたら、あなたなら、どうするだろうか?」。見終わったあと、本作から投げかけられるそんな問いに、自然と「自分なら…」と考えてしまうはず。それだけ引き込まれるのは物語の力はもちろん、俳優たちの心揺さぶる演技があるからこそ。阿部進之介に安藤政信、そして主人公と対立する役柄で登場する田中哲司…そんな錚々たる実力派俳優たちのなかにあっても、決して埋もれずきらめくような存在感を示しているのが、ヒロイン・清原果耶。両親の愛情を知らずに育った奈々の孤独や喪失感など、心の揺らめきをこまやかに表現しています。オーディションですでに奈々という役をくみ取って見せた彼女の表現力に、山田孝之が思わず泣いた…というのも納得です。明石に見せる少し大人びた表情や、北村に詰め寄る表情もまた印象的。

デイアンドナイト
「デイアンドナイト」
©2019「デイアンドナイト」製作委員会.

さらに、劇中の役柄・大野奈々名義で、野田洋次郎の作詞・作曲・プロデュースによる主題歌「気まぐれ雲」のボーカルも担当。これまでCMなどで美声を披露してきた清原が、奈々として歌うまっすぐできれいな歌声は、映画の余韻に浸らせてくれます。

表現力がキャリアも年齢も超えていく清原果耶

2002年1月30日生まれの16歳(2019年1月30日で17歳)。「アミューズオーディションフェス2014」でグランプリに輝いて芸能界入りし、NHK連続テレビ小説「あさが来た」(2015~2016年)のふゆ役で女優デビューした清原果耶。

キャリアも年齢もまだ若いですが、「あさが来た」以降も、映画・ドラマへと立て続けに出演。オーディションで大役を射止めた映画「3月のライオン 前編/後編」(2017年)での演技が注目を浴び、産婦人科の看護師見習い役をまっすぐに演じた初主演ドラマ「透明なゆりかご」(NHK・2018年)も大きな反響を呼ぶなど、実力のある若手として着々と周知されてきています。

そんな代表的な作品の演技が最高なのは当然、ということで、限られた出演シーンでも作品にとけ込み存在感を残せるということを、いくつか作品をピックアップして紹介します。

ちはやふる-結び-
ちはやふる-結び-
©2018映画「ちはやふる」製作委員会 (C)末次由紀/講談社

例えば、“競技かるた”が題材の人気少女コミックを実写化し、大ヒットした青春映画「ちはやふる」。2016年に2部作として公開されましたが、清原果耶はシリーズ3作目にして完結編「ちはやふる−結び−」(2018年)で初めて登場します。演じているのは、映画オリジナルキャラクターである我妻伊織(わがつま・いお)役。千早(広瀬すず)、太一(野村周平)と共に物語の主軸となるキャラクター・新(新田真剣佑)の高校の後輩で、かるたにおいては1年生ながら準クイーンという実力者。千早との対戦シーンも当然見どころではありますが、魅力があふれているのは、思いを寄せる“おにい”こと新とのやり取り。伊織が直球で思いを伝えるも、おにいが秒殺するという掛け合いがお約束で、言い出すタイミングや絶妙なテンポ感、何事もなかったような表情がとにかく楽しい。 尚、「ちはやふる−結び−」につながるスピンオフ集「ちはやふる−繋ぐ−」(2018年)では、新と中学時代の伊織の初々しいエピソードも見られるので、こちらを先に見ておくのもオススメです。

セトウツミ 全12話【テレビ東京オンデマンド】
セトウツミ 全12話【テレビ東京オンデマンド】
©此元和津也(秋田書店)/「セトウツミ」製作委員会

「ちはやふる」では福井弁でしたが、自身の出身地・大阪が舞台のドラマ「セトウツミ」(テレビ東京・2017年)ではナチュラルな関西弁を披露しています。作品は、2016年に映画化もされた同名漫画のドラマ版で、2人の男子高校生、内海(高杉真宙)と瀬戸(葉山奨之)が河原でまったりしゃべるだけという斬新なコメディー。清原果耶演じる樫村は、内海に思いを寄せる学園のマドンナ。しかし瀬戸からは好かれるも、内海には相手にされず、瀬戸に恋する後輩・ハツ美(片山友希)にはバッサリと言い負かされてしまうというちょっと不憫なキャラ。しかし、ハツ美には毒づかれるツインテールやポニーテール、猫ポーズといった“あざとかわいさ”加減は見事です。

清原果耶の“陽”と“陰”のふり幅に翻弄される!

会見や舞台挨拶などで見せるしっかりとした受け答えや、年齢以上に大人びて見える落ち着いた雰囲気は、彼女の大きな魅力。ここまで紹介した作品も、どちらかと言えばその雰囲気に即したクールで落ち着いた印象の役でしたが、ドラマ「死幣-DEATH CASH-」(TBS・2016年)では対照的に、溌剌とした役柄を演じています。呪われた“死幣”を使った人が次々と無残な死を遂げていくという、夜一人で見るのは遠慮したいホラー作品ですが、清原果耶が演じる主人公・由夏(松井珠理奈)の妹・小夢という役はとにかく明るくて活発。赤ちゃんのような無垢な笑顔でお姉ちゃんに懐く姿には、誰しも「小夢だけは守る!」という姉モードが発動するはず。だからこそ、妹を守るため必死になる姉・由夏の気持ちが痛いほど理解できます。

死幣-DEATH CASH-【TBSオンデマンド】
死幣-DEATH CASH-【TBSオンデマンド】
©TBS

最後に、出演シーンは少ないですが衝撃は強めな、映画「ユリゴコロ」(2017年)もぜひ。“死”でしか心の拠り所を感じることができない殺人者・美紗子(吉高由里子)の中学生時代を演じているのが清原果耶。あるショッキングな出来事を引き起こすのですが、その行為以上に、去り際に見せる狂気を帯びた表情に鳥肌。これだけの表現力をもった才能こそが末恐ろしい…!

ユリゴコロ
ユリゴコロ
©沼田まほかる/双葉社 ©2017「ユリゴコロ」製作委員会

まとめ

“若手女優の登竜門”と言われる「全国高校サッカー選手権大会」の14代目応援マネージャーを務めたことも話題となった清原果耶。新垣結衣、広瀬アリス&すず姉妹といった歴代の先輩たち同様、人気女優の道を突き進むのは確実でしょう。ヒロインを演じた映画「愛唄 −約束のナクヒト−」も1月25日から公開され、2019年も大忙しで走り出す彼女から目が離せません。ネタバレになるので詳しくは言えませんが、人気ドラマのスピンオフ「BORDER 衝動~検視官・比嘉ミカ~ 前後篇」(テレビ朝日・2017年)の彼女も必見です。

最新記事