2018.04.16月曜日

presented by

このエントリーをはてなブックマークに追加

注目の人People

舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜でメーテルを演じる

ハルカ

漫画家・松本零士の代表作「銀河鉄道999」が40周年を迎えた今年、舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜としてよみがえった。主役の星野鉄郎に2017年の「第24回読売演劇大賞」最優秀男優賞の中川晃教、謎の美女メーテルにはミュージシャンのハルカが抜擢された。

私と重なる部分も多い。メーテルは意外と悪者かも…

ハルカ
撮影・蔦野裕

原作物の実写化・舞台化にあたっては原作との距離感が常に話題となる。必ずしも原作に忠実であるのがベストなわけではないが、ことメーテルに関してはビジュアルイメージを気にするファンは多かったはず。3月27日に行われた制作発表会見に現れたハルカはそれを納得させるだけの存在感を見せていた。

「本当ですか? よかった。大丈夫かどうかは私も始まってみないと分からないんですけど、そう言っていただけるのはうれしいです。東映アニメーションの方も999を実写化したいというお話がある時、今まではメーテル役に髪の長い方をプレゼンされることが多く、ショートカットの子が来るのは初めてだったそうなんです。私は髪も短くて表面的なイメージは全然わかなかったと思うんですが “この子のどこかにメーテルを感じたんなら”と言ってくださったようで、私もそれを聞いて感動しました」

今回の出演者はみなリアルタイムでは作品を見ていない世代。ハルカももちろん。

「999自体は知っていました。漫画を読んだこともありましたし、映画も見ています。数年前にも宇宙の星が出てくる曲を書こうと思って、参考資料のような形でそのときにたまたま見ていたんです。でもSFの冒険物語というイメージだったのが、人生訓というか大人が読むお話なんだなということが分かったのは本当に最近になってからかもしれないです」

多分、親世代が999世代ど真ん中かと。

「すごく小さい時の記憶なんですが、父が母に“メーテルに似てるね”って言ったことがあるんです。その話は母からも聞いていて、幼い私の中でメーテルはお母さんにちょっと似ている、メーテルっぽい顔という記憶があったんです。だからメーテルを演じることを母に伝えた時も “私自身は自分でメーテルに似ていると思ったことは一度もないんだけど、もしかしてどこかに遺伝子が…(笑)”と母もびっくりしていました」

メーテルってどんな女性ととらえている?

「まだまだ謎な部分が多いんですが、元気いっぱいなわけでもないですし、みんなにニコニコしているわけでもない。何を考えているのか分からないような、コミュニケーションが苦手そうな人。冷たそうにしていても許されるキャラなので、私のパーソナリティーとしては楽というか重なる部分が多いのではないかと思います。今の段階では最初に思っていたよりは悪者かもしれないとも思っています。綺麗で凛としていて、母のように優しくて、鉄郎を助けてあげているみたいなイメージがすごく強かったんですけど、よくよく考えたら、最初は鉄郎をだまして連れて行こうとしているじゃないですか。これは裏ではものすごくい黒い部分があるんじゃないかっていうことに気がついて、そういう奥の深さとか恐ろしさに改めてびっくりしています」

自分にもそういう黒い部分はある?

「あると思います。私はそれを歌に書いて発散しているような人間で、ずっとそうやって生きてきた感じなので、メーテルだって完璧じゃないんだというところにちょっと救われています。メーテルも裏や迷いがあって、揺らぎながら、でも旅をしているというところに人間らしさを感じます」

ハルカは「ハルカトミユキ」という女性2人のユニットでミュージシャンとしての顔も持つ。短歌をこよなく愛するハルカの書く言葉は強く鋭い。そしてそれを魂と情念を込めて歌いあげる。ハルカトミユキはアコースティックとバンドという2つのスタイルでライブを行っている。

「2人が正式メンバーで、バンドの時はサポートの方をお願いしているんです。私はあまり大人数で…集団行動みたいなことをするのが苦手なタイプで…(笑)。バンドって人数が多いじゃないですか。人数が増えると大変だなと思って、本当はバンドがやりたいんだけど2人が楽ということで、2人で始めたんです。でもバンドをやりたかったという気持ちがあるので、どうしてもアコースティックデュオみたいな言われ方がちょっと気に障る、みたいなところがあって(笑)。でも実際、女2人なのでそう見えちゃうじゃないですか。だから “2人だけどバンドに負けないことをやりたい”といった反骨精神みたいなものがあるんです。歌詞だけは尖りたいとか、ステージングはちょっと突き放した感じにしようとか、そういうところから始まっている。そしてやっとメジャーでバンド形式でも活動ができるようになったんですが、2人でアコースティックな感じでやる時もその精神は崩さないままやっています」

今回の舞台『銀河鉄道999』への出演で、活動の幅が大きく広がりそう。

「音楽と女優ということを両立していければいいなと思っています。今回はすごいチャンスでもあるし、すごい挑戦なので、この舞台が終わった時に自分がどういう人間になれているのか。今後これでやっていきたいと思えるかどうかというのも、私自身のすごい挑戦ですね。でもどちらの表現も好きでなので、両方やっていきたいとは思っています」

(本紙・本吉英人)

『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜

【日程】6月23日(土)〜30日(土)【会場】明治座(浜町)【問い合わせ】東京音協(TEL:03-5774-3030=平日11〜17時)【公式サイト】http://999-40.jp/【原作 総監修】松本零士【脚本】坪田文【演出】児玉明子【出演】中川晃教、ハルカ、染谷俊之、矢沢洋子、雅原慶、美山加恋/入野自由/お宮の松、小野妃香里、塚原大助/凰稀かなめ(特別出演)/平方元基 ※北九州と大阪でも公演あり
©松本零士・東映アニメーション ©舞台『銀河鉄道999』実行委員会2018

最新記事