2018.12.21金曜日

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世紀の歌姫マリア・カラス自身の“言葉”で語るドキュメンタリー

天龍源一郎
撮影・小林郁人

近代オペラ界のレジェンド、マリア・カラス。これまで公開されたことのない映像や写真、そしてカラス本人の手紙など、その貴重な記録の数々を多用し、真実のマリア・カラスに迫るドキュメンタリー『私は、マリア・カラス』。トム・ヴォルフ監督は「映画が完成するまでの5年間、私の人生は困難ばかりでした(笑)」と苦笑する。

「当初、映画の構成として半分は彼女に近い人々のインタビュー、残りは過去のアーカイブ記録で構成しようと思っていたのですが、素材を集めるうちに未完の自叙伝があることを知り、100%彼女自身の言葉で作ったほうがもっとパワフルな作品になるだろうと思ったのです。そこで、またゼロから始めることになりました(笑)」

膨大な資料のなかから、彼女の本質に迫る素材を見つけ、1つひとつ検証し使用交渉をし、構成していった。

「なんとか、僕が映画で使いたいと思った記録はすべて使うことができました。交渉は本当に大変でしたけどね(笑)。でもそれはたくさんある困難のうちの1つでした。素材を集めてから、6カ月ほどで編集作業を行わなくてはならず、連日スタジオに泊まり込みでした。40時間以上の映像、400通以上の手紙、数えられないほどの録音などを集めて、その本質的なものをすべてこの映画に入れたつもりです。貴重な未公開記録も多く使っていますので、そこも見どころではありますが、いろいろな素材を陳列するだけの映画を作るつもりはありませんでした。あくまでそれは素材。彼女自身が語る言葉だけで作られた、かつてないマリア・カラスの本質に迫るドキュメンタリーになったと思います。僕自身、もし彼女に実際に会ったとしても聞くことがないかもしれません(笑)」

『私は、マリア・カラス』

監督:トム・ヴォルフ 出演:マリア・カラス、グレース・ケリー他/ギャガ配給/12月21日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開 https://gaga.ne.jp/maria-callas/
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